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BT40の可能性を広げたマシニングセンタとは?主軸サイズについても解説 | マシニングセンタ大解剖

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BT40の可能性を広げたマシニングセンタとは?主軸サイズについても解説

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公開:2024.10.30 更新:2024.10.30

BT40の可能性を広げたマシニングセンタとは?主軸サイズについても解説
画像出典:紀和マシナリー

マシニングセンタの出力とトルクは、切削工具選定に重要です。紀和マシナリーは顧客ニーズに応じたカスタマイズを提供。新モデル「KH-4200kai」は、高い切削力で難削材加工が可能です。

マシニングセンタの主軸性能

マシニングセンタにおける出力とトルクは、切削工具の選定や条件設定に重要です。出力は主軸回転に必要な電力で、連続運転時は最大11kW。トルクは回転力を示し、重切削や大径工具使用時に重要です。

◇出力とトルク

マシニングセンタにおける出力とトルクは、切削工具の選定や切削条件の設定において重要な役割を果たします。カタログに記載されている「電動機(30分/連続)15/11kW」という表記は、主軸を回転させるために必要な出力を示しています。

具体的には、30分間の連続運転であれば最大15kWの出力が利用可能で、通常の連続運転時には11kWの出力が必要です。この情報は、適切な切削条件を決定するための基準となります。

トルクは主軸を回転させる力を示し、「25%ED(負荷時間率)」と記載されている場合、例えば1サイクル5分のうち1分は停止しなければならないことを意味します。この条件下では、最大で45.7N・mまでのトルクが使用可能で、連続運転時には31.3N・mまでのトルクが確保されています。トルクの数値は、特に重切削時や大径の工具を使用する場合に重要です。

◇出力とトルクの関係

出力とトルクの関係を理解することも不可欠です。主軸特性のグラフを参照すると、出力は回転数が高まるにつれて増加し、特定の基底回転数に達すると安定します。このため、切削条件を設定する際には、連続運転可能な出力未満で作業するように注意が必要です。

一方で、トルクは基底回転数未満で安定し、基底回転数を越えると徐々に減少します。この性質により、大径の切削工具を使用する際には、主軸のトルクが十分でなければ加工が困難になることがあります。

出力とトルクの理解は、効率的な加工を実現するために欠かせない要素です。これらを考慮することで、より適切な切削条件を選定し、高品質な仕上がりを達成することが可能になります。

主軸サイズと素材の性質

主軸サイズは、マシニングセンタで使用する工具のシャンクの大きさを示し、一般に30番、40番、50番の3種類に分類されます。各サイズはシャンク直径に基づき、30番は31.75mmで小型部品加工に適し、40番は44.45mmで汎用性が高く、50番は69.85mmで大型部品加工に最適です。

◇主軸サイズとは

主軸サイズとは、マシニングセンタにおいて主に番号で表される、主軸に差し込む工具のシャンクの大きさを指します。このサイズは、一般的にJIS B6101によって定義されており、主に30番、40番、50番の3種類があります。例えば「30番マシン」や「主軸テーパ30番」といった表現が用いられ、これにより主軸のサイズを明確に示します。

マシニングセンタでは、主軸端に工具を取り付け、高速回転させることで工作物を削り出します。主軸サイズは、使用する工具を保持するツーリングの一部であり、ツールホルダーとそのホルダーを固定するシャンクで構成されています。

ツールホルダーには、ドリルチャックやコレット、焼きバメチャックなどさまざまな種類がありますが、それぞれのシャンクにも異なるサイズやタイプがあります。

◇主軸サイズによる違い

主軸サイズは横形マシニングセンタにおいて重要な要素であり、主に「30番」「40番」「50番」に分類されます。これらのサイズは、シャンクの直径に基づいており、各サイズには特有の特徴があります。

まず、30番はシャンク直径が31.75mmで、小型から中型の部品加工に適しており、工作機械自体も比較的コンパクトです。このサイズは特に自動車部品や小型電子部品の製造に広く使用されており、取り扱いやすさが魅力です。

次に、40番はシャンク直径が44.45mmで、30番よりも高い切削力を持つモデルが多く、汎用性が高いです。ただし、本体価格は30番よりも高く、サイズも大きくなる傾向があります。40番はさまざまな加工に対応できるため、工場のニーズに応じた選択肢となります。

最後に、50番はシャンク直径が69.85mmで、特に剛性に優れています。このサイズは大型の部品や重い材料の加工に最適で、テーブルサイズが500mmを超えることもあります。これにより、30番や40番では扱えない重量のあるワークを加工することが可能です。

国内外で多くの支持を集める紀和マシナリー

紀和マシナリーは、国内外で高い評価を得るマシニングセンタメーカーです。三重県に拠点を持ち、自動車や半導体向けの工作機械を製造・販売しています。顧客のニーズに応じたカスタマイズを提供し、2024年には東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」に出展します。

◇幅広い分野で評判を集める紀和マシナリー

紀和マシナリーは、マシニングセンタのメーカーとして国内外で高い評価を得ている企業です。変化する市場のニーズに応えるため、同社は柔軟な姿勢で製品の開発と生産に取り組んでおり、社会貢献にも力を入れています。

主な製造拠点は三重県にあり、電気自動車のバッテリー部品や自動車ボディ部品、半導体の精密加工に使用される立形マシニングセンタを中心に、多様な工作機械を製造・販売しています。

紀和マシナリーは、1959年に株式会社への組織変更を行い、2006年には現在の社名に改めました。また、大阪に国内営業所を構えるだけでなく、アメリカや中国にも拠点を設け、グローバルな事業展開を進めています。これにより、幅広い市場に対応し、顧客のニーズに応じたサービスを提供しています。

顧客の生産性と収益性を最大化するため、紀和マシナリーはお客様の「おもい」を大切にし、1台からのカスタマイズ対応を行っています。標準機をベースにしたカスタマイズにより、低価格かつ短納期での提供を実現し、真の価値を提供することを目指しています。

◇多くの展示会に出品

紀和マシナリーは、2024年11月5日から10日まで東京ビッグサイトで開催される第32回日本国際工作機械見本市「JIMTOF2024」に出展します。この展示会は、世界四大工作機械見本市の一つとして知られており、多くの業界関係者が訪れる重要なイベントです。

紀和マシナリーの出展テーマは「経験に裏打ちされた信頼と技術力で未来を形に」であり、最新鋭の工作機械や超精密加工機の実演、最新技術の紹介が行われます。

出展予定機種には、最大スケールの横中ぐりフライス盤「BTH-150.R35」や超精密マシニングセンタ「UVM-450D(5AH)」、超精密非球面加工機「ULG-100G(S)」などが含まれています。特に「BTH-150.R35」はY軸で3.5mまで対応し、エネルギー業界向けの重厚長大ワークに最適です。また、「UVM-450D」は2軸ロータリーテーブルを搭載し、高度な加工精度を実現します。

さらに、摩擦攪拌接合技術や金属3D積層造形技術、DX(デジタルトランスフォーメーション)に基づく工場の最適化提案も行われる予定です。

50番に迫る切削力で難削材の加工も可能にした「KH-4200kai」

紀和マシナリーは、主軸40番の横型マシニングセンタ「KH-4200kai」を新発売しました。従来の「KH-4100kai」から加工能力や効率が向上し、X・Y・Z軸のストロークが増加、送り速度も向上しました。

◇従来製品に比べて進化

紀和マシナリーは、鉄系金属や難削材の重切削に向けた主軸40番の横型マシニングセンタ「KH-4200kai」を新たに発売しました。この新モデルは、2020年に登場した「KH-4100kai」を改良したもので、サイズはほぼ同じながらも、加工対象物の大きさや加工効率が向上しています。

具体的には、X軸のストロークが50mm増えて560mm、Y軸は150mm増の660mm、Z軸は50mm増の560mmに拡大されました。これにより、全体的な加工能力が向上しています。また、送り速度も毎分80mから90mに向上し、サイクルタイムの短縮が実現されました。

さらに、B軸のクランプ力は2900Nmから4500Nmに引き上げられ、回転速度も毎分37回転から75回転に改善されました。これにより、機体の剛性が強化され、切削能力も毎分234平方センチメートルから440平方センチメートルに増加しています。

「KH-4200kai」は、直径630mm、高さ920mm、重さ500kgまでのワークに対応し、主軸は毎分12,000回転、トルクは140Nmを持っています。標準で2枚の自動パレット交換装置(APC)や40本の自動工具交換装置(ATC)、300リットルのクーラントタンクを装備しており、オプションでさらに機能を拡張することも可能です。

◇BT40の可能性を広げた「KH-4200kai」

紀和マシナリーの「KH-4200kai」は、BT40主軸を搭載した横形マシニングセンタで、50番機に迫る高い切削力を持ち、難削材の加工も可能にしています。

BT40は人気が高く、特に自動車業界では多くの支持を受けており、紀和マシナリーはこのニーズに応えるべく、柔軟なカスタマイズが可能な製品を提供しています。専用機と標準機の中間に位置するこのモデルは、価格と納期の面で優位性を持ち、顧客の要望に応じたカスタマイズを1台から実施できる点が強みです。

「KH-4200kai」は、間口1620mmのコンパクトな設計を誇り、割出速度を従来機比で2倍に高め、クランプ力も向上させた円テーブルを自社開発しました。この自社製品による自由度の高い設計は、顧客の多様なニーズに対応するためのものです。特にスペースが限られたジョブショップでは、そのコンパクトさと高い性能が評価されています。

また、主軸トルクも強化され、切削量が従来機の約2倍に増加。チタンなどの難削材の加工も実現し、医療や航空業界への展開も視野に入れています。


マシニングセンタの出力とトルクは、切削工具の選定や条件設定において重要な要素です。出力は主軸回転に必要な電力で、連続運転時は最大11kW、短時間なら最大15kWを利用可能です。トルクは回転力を示し、特に重切削や大径工具使用時に重要です。トルクは負荷時間率に応じて異なり、最大で45.7N・mまで使用できます。

主軸サイズは工具のシャンクの大きさを示し、30番、40番、50番の3種類に分類されます。30番は小型部品加工向き、40番は汎用性が高く、50番は大型部品の加工に最適です。

紀和マシナリーは、国内外で評価を得るマシニングセンタメーカーで、顧客のニーズに応じたカスタマイズを提供しています。新モデル「KH-4200kai」は、加工能力が向上し、特に難削材の加工が可能です。このマシニングセンタは、主軸40番ながらも高い切削力を誇り、特に自動車業界からの支持を受けています。

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