マシニングセンタを扱う現場までしっかりサポートする新日本工機　 | マシニングセンタ大解剖

新日本工機は、旋盤から大型工作機械まで多様な製品を提供する企業で、航空機や自動車、EV分野に対応した技術力を持ちます。エンジニアリングサービスで導入前後のサポートを行い、RB-FⅡやRB-MⅢなどの高性能マシニングセンタを提供しています。

新日本工機とは

新日本工機は、産業の成長とともに歩んできた企業です。旋盤を主力にスタートし、現在では大型工作機械を開発・製造しています。自動車業界やEV分野、持続可能なエネルギー分野にも革新技術を提供しています。

◇概要  

新日本工機の歴史は、産業の成長とともに歩んできた歴史です。創業当初は旋盤を主力とし、蓄積した技術を基に、現在では大型工作機械の開発・製造を得意としています。特に、門型マシニングセンタをはじめ、全長60mを超える大型機械や、高精度な航空機やロケットの部品加工を行う機械を世界中のメーカーに提供しています。

自動車業界では、デザインモデルや金型の加工で数々の成果を挙げ、EV分野でも新たな挑戦を続けています。また、半導体や風力発電などの持続可能なエネルギー分野にも対応した技術革新を実現し、アルミ、チタン、CFRPといった難削材の加工に対応できる技術力を持っています。その結果、グローバルリーディングカンパニーからも高い評価を得ています。

◇主な製品  

新日本工機が取り扱う製品は、旋盤、マシニングセンタ、研削盤の3つの柱が挙げられます。それぞれが独自の特長を持ち、さまざまな産業のニーズに応えています。

旋盤は、筒状の形状を加工するために用いられます。新日本工機では、超重量物の加工が可能な大型旋盤を手掛けており、最大400トンの積載能力を持つモデルもラインナップしています。長年培ったノウハウが活かされた製品です。

マシニングセンタは、回転する工具でワークを加工する装置です。同社の門型マシニングセンタは、60mを超える大型機械でありながら、1/1000mm単位の精度を実現しています。航空機や自動車部品の加工において、多軸制御により複雑な形状の加工を可能にしています。

研削盤は、砥石を用いてワークを高精度に仕上げる機械です。新日本工機が製造する研削盤は、ワークサイズが2mを超える大型仕様が多く、高精度な最終仕上げ加工を支えています。これらの機械は、自動車や航空機のエンジン部品など、高精度が求められる用途で活躍しています。

導入前から導入後までサポートする新日本工機のサービス

新日本工機のエンジニアリングサービスは、導入前の加工検討から導入後のトレーニングまで広範なサポートを提供しています。顧客のニーズに合った最適な機種提案やシミュレーションを実施し、導入後は段階的なトレーニングを通じてスムーズな運用をサポートしています。

◇エンジニアリングサービス  

新日本工機のエンジニアリングサービスは、導入前の加工検討から導入後のトレーニングまで、幅広いサポートを提供します。まず、導入前には顧客の加工ニーズに応じて最適な機種を提案し、シミュレーションによるタイムスタディや実機でのテスト加工を実施します。これにより、導入効果を事前に可視化し、顧客が安心して設備投資を行える環境を整えています。

導入後は、初心者向けのベーシックコースから高度な操作を習得するアドバンスコースまで、段階的なトレーニングが受けられます。また、オンラインでの操作指導や現場での試削りなども対応可能で、顧客の実際の作業環境に即した支援が特徴です。これらのサービスにより、導入時の不安や初期トラブルを最小限に抑え、スムーズな運用開始をサポートします。

◇現場の課題解決につながるサービス  

新日本工機は、現場の課題に応じた解決策を提供し、特に加工プログラム作成支援と自動化・無人化機能で高い評価を得ています。簡易操作で効率的なプログラム作成を実現するソフトウェアにより、複雑な加工ニーズにも柔軟に対応可能です。また、これらの機能はオペレーターの作業負担軽減にも寄与しています。

さらに、自動化・無人化機能を強化したソリューションは、24時間稼働を可能にし、生産性の向上を実現します。例えば、稼働管理システムを用いて加工機の状態をリアルタイムで把握し、トラブル発生時の迅速な対応を支援します。また、複数工程を一元管理するFMSソリューションを活用することで、多品種少量生産にも効率的に対応可能です。

新日本工機のマシニングセンタ

新日本工機の門型マシニングセンタは、精密加工や多様な用途に対応する高性能な機械を提供しています。RB-FⅡは5軸加工に特化し、RB-MⅢは生産性向上と操作性改善を実現しています。

◇門型5軸マシニングセンタ RB-FⅡ  

RB-FⅡは、鉄や難削材を高精度に加工できる強力な5軸マシニングセンタです。特に高剛性の連続5軸ヘッドが特徴で、ダブルピニオン構造と多段ギア駆動方式により、最大6,600N･mの旋回トルクを発揮します。これにより、重量ヘッドや難削材加工でも安定した性能を実現します。

また、6種類の主軸バリエーションにより、アルミの高速加工から低回転での一般加工まで幅広い用途に対応できます。操作性にも優れ、角度補正や加工原点設定が簡単に行えるサポート機能が搭載されています。これにより、初心者から熟練者まで扱いやすい設計となっています。

◇門型5面マシニングセンタ RB-MⅢ  

一方、RB-MⅢは新日本工機のロングセラーモデルであるRBシリーズの進化形です。各種性能の向上により、生産性と使いやすさを兼ね備えたハイパフォーマンスなマシニングセンタとして、多くの業界から支持されています。例えば、Y・Z軸の早送り速度を大幅に向上させることで、加工時間の短縮を実現しました。

また、テーブル構造を強化し、工作物許容質量を従来比67%向上させています。さらに、操作性の向上にも注力されており、デュアルディスプレイを標準搭載しています。主ディスプレイでは加工状況を確認でき、サブディスプレイでは取扱説明書や稼働状況の監視が可能です。

このデザインにより、作業効率と視認性が大幅に改善されています。また、コンパクトな設計により、従来のスペースを変えずにより大きなテーブル幅の機械を設置することも可能です。

その他のマシニングセンタメーカー

メクトロン、池貝、イワシタはそれぞれ異なる強みを持つ工作機械メーカーで、精密加工や自動化技術に優れた製品を提供しています。

◇メクトロン  

メクトロンは、開発・設計から生産まで一貫して行い、多岐にわたる産業分野でその製品が使用されています。特に精密加工と自動化技術に長けており、効率的な生産をサポートするマシニングセンタを提供しています。製品ラインナップには、迅速な工具切り替えを可能にする「ダブルアームATC」や、自動化を簡単に実現できる「自動化対応シリーズ」などが含まれます。

さらに、独自の「マガジンダイレクト方式」では工具交換の効率化を追求し、操作性と生産性を向上させています。これらの技術革新は、航空宇宙、半導体、自動車業界など幅広い分野で活用されています。

◇池貝  

1889年創業の池貝は、日本で最初に工作機械（旋盤）を製造した歴史あるメーカーです。「誠実と進取」をモットーに、130年以上にわたり技術革新を続けてきました。その中で、CNC旋盤やマシニングセンタを中心とした多様な工作機械を展開しています。

池貝のマシニングセンタは、高精度加工と長寿命設計が特徴です。加えて、押出機や船舶用エンジンといった産業機械分野でも重要な役割を果たしています。創業時からの信念を受け継ぎ、変化する市場ニーズに柔軟に対応し続ける姿勢が池貝の強みです。

◇イワシタ  

イワシタは、長尺マシニングセンタの製造に特化したメーカーで、顧客ニーズに応じたカスタマイズ対応が特徴です。航空機や鉄道車両のアルミフレーム加工に最適な製品を多数提供しており、最大8mまでの長尺材加工実績を誇ります。同社の「長尺マシニングセンタ」は、ツールマガジンがコラムに内蔵されており、効率的な工具交換を可能にします。

また、テーブル仕様やエアーバイス仕様など、用途に応じた選択肢を提供しています。精密加工が求められる業界で高い評価を得ているイワシタは、オーダーメイドの提案力が顧客から信頼されています。

新日本工機は、産業の成長に伴い、旋盤から大型工作機械の開発へと進化してきた企業です。自動車業界やEV分野、持続可能なエネルギー分野にも革新技術を提供し、航空機やロケットの部品加工、難削材の加工に対応する技術力を誇ります。主な製品は旋盤、マシニングセンタ、研削盤で、それぞれ高精度加工を実現し、多くの業界で活躍しています。

新日本工機のエンジニアリングサービスは、導入前の加工検討から導入後のトレーニングまで広範なサポートを提供し、顧客に最適な機種提案やシミュレーションを実施します。また、現場の課題解決に向けた自動化・無人化機能も提供し、生産性向上をサポートしています。

同社のマシニングセンタには、鉄や難削材を高精度に加工できるRB-FⅡや、生産性と操作性を向上させたRB-MⅢなどがあり、多様な加工ニーズに対応しています。また、メクトロン、池貝、イワシタなどの他社も、精密加工や自動化技術に強みを持ち、それぞれ独自の製品とサービスを提供しています。